あっという間の2時間。「面白い!」
劇団暴創族、第17回公演『アウトサイド物語』の初日、拝見しました。お目当ては我らが(?)トモくん(深澤智大さん)!
とりあえず結論から。見終わった最初の感想は「あっという間!」でした。とにかく話のテンポが良くて話がどんどん進みます。全体で約2時間のしっかりした話なのに長さは全く感じず、とにかくあっという間。
意外な展開で次々笑わせてくれて、本当に楽しめる作品でした。
我らが(?)トモくんも本当に面白い、いい演技していました〜!トモくんお疲れ様〜!
開演前から、劇中劇の舞台と楽屋裏の2画面で話が進むと聞いていましたが、劇場に入ると、舞台上には上下二段に別れたセット。どうやら、上が舞台上、下がその劇場の楽屋の中の模様。事前情報から、作品の登場人物も多く、その登場人物が役名と劇中劇の役名があるので、ついていけるか若干心配しながらパンフレットを観て事前学習していましたが、話が始まると、役のキャラがよく立っていて、話がすんなりと入ってきて、全くの杞憂でした。
話は本番直前の楽屋での雑談から始まります。公演3日目の設定で、少しのんびりとした空気から、ライブ仕事あるあるの「突然勃発する諸問題」が発生して、それの対処に追われながら本番が始まり、対処も間に合わないまま次々と新たな問題が発生して、そして時間はどんどん流れ劇中劇は進んでいく。
そんなスリリングなそして、常に笑いがあるどこかホノボノとした空気の中、演劇という舞台を作る人達や演劇を愛して集まっている演者たちの熱い気持ちや情熱が、押し付けがましくなく、サラリと描かれたとても見易い作品に仕上がっていました。
演劇に興味がある方なら必ず楽しめると保証できるオススメの舞台です!
ただ、贅沢を三点ほど言わせていただくならば……
1)冒頭の楽屋でのトークシーンだけ……なんというか……
「ココだけ本番直前に付け足した?」
と感じてしまうほどの違和感。アレは何だったんだろう?初日だから?皆さん変な緊張してた?それとも開演直前に劇中さながらのトラブルでもあった???笑
正直、あのまま本編二時間進んでいたら、ドン引きでしたが……でも実際は、そんな違和感は本当に冒頭の短い間だけで、その後は前述の通り、笑って楽しんでいたらあっという間に2時間過ぎてた!という作品でした。
2)登場人物の中に他の登場人物に「台本と芝居しちゃってる」と表現されている人物が出てくるのですが、演劇の初心者というか、あまりお芝居が上手じゃない方に実際によくあることだと思いますが……この役の方。普通にお芝居が上手で、全然「台本と芝居して」なかったです!笑
ちゃんとお芝居できる方が、「お芝居をできない方の役」をやるのはとても難しいと思います。いや、「ド素人」の役であればそうでもないでしょうけど、「劇団内オーディションを勝ち抜いて役を勝ち取って公演に出れるプロの役者だけど、お芝居がイマイチの人」くらいの「お芝居のできなさ」を「観客にわかりやすく」演じるというのはとても難しい事だとは思うのですが……そうした役なのに、普通にすごくきちんと上手なお芝居ができてしまっていたのが少々気になりました。笑
3)そして、最後は完全に僕の勝手なアレですが、「小道具がなくなる」というトラブルの解決がなんだか肩透かしというか。同じトリック(?)だとしても、本番始まってあれだけ騒いだあとなのだから、見つかった時にもう少しなにかあるんじゃないかなぁ?と思いました。
しかし、こんな、細かな部分が気になるくらい、他のところが本当に面白くて、役者のみなさんも、みなさん、キャラが立っていて素敵で芝居もとても良くて本当におすすめできる作品でした〜!
上演は27日まで続くそうなので、お時間ある方は是非劇場まで〜!DVDの発売予定もあるようなので、遠方の方は情報のチェックを!!
※画像は劇団暴創族公式サイトより引用 詳細も劇団暴創族公式サイトを御覧ください~!