作:鄭國偉(ジェン グォ ワイ) 翻訳・演出:インディー・チャン
出演:佐藤銀平 奥山美代子
声の出演:佐藤B作
※画像は 月波兎公式サイトより引用
心揺さぶられる母子の愛憎劇!!なんですがっ!(><;
暴君系の夫であり父に抑圧され続けて生きてきた母と息子の愛憎劇。脚本も演出も演技も素晴らしかったです!
三列目で拝見しましたが、斜め前のご高齢男性など、途中からずっと涙を拭い続けて見ていらっしゃいました。
全体的に素晴らしかったんですがっ!感情の起伏が。。。。二人の感情の起伏に、ついていけない部分が。。。。わんちゃん、おかん(母親役)の感情の変化はあり、かと。ただ、自分も反抗期激しかった系男子として、ちょっと、息子の感情変化が……内容に対して、なんというか、軽い?ように感じてしまいました。
脚本家も香港出身。舞台も一昔前の香港。と、考えると、これでいい!!のかな???とは思えてくるのですが、なんというか……ハリウッド映画で、別々の家庭持ちの男女が命がけの激しい場面を乗り越えてバトル!アクション!生き残って抱き合ってキスしてラストシーン!!!みたいな違和感です。
「そちらのお国ではそういう感じは普通なんですか〜〜〜?」
っていう。。。
前述の通り、僕もまぁまぁの激しい反抗期があったタイプなので、家で両親に反抗して怒鳴り散らしたり、父親と取っ組み合いの喧嘩をした時期があったタイプなので。。。(お恥ずかしいですが。。。)感情が高ぶる方は全然受け入れられるのですが、親子でもつれて、高ぶって、お互いに夕食を床にぶちまけ、その後、スン。と。元に戻る感じ。いや、そこまで極端ではありませんでしたが、そういう、間というか、時間というか、なんというか、その辺が「軽く」見えてしまいました。
僕自身も中国人の知り合いは二桁いますので、中国人の方が日本の我々と少し異なる感情の起伏をお持ちだと言うことは重々承知していますが、そうだとして、時代も国も違うと理解したうえで、少し軽く見えてしまいました。
結果、ラストの緊迫したシーンも、なんだか、コントのように見えてしまって、「てってれー!」『どっきり大成功!』的に終わるんじゃないか!?と感じてしまいました。(実際はシリアスに終わります)
これが脚本に書かれた文化の違いによるものなのか、演出家と僕の相性の問題なのか、僕の理解の問題なのか。。。。
その辺は謎ですが。。。。
しかし、作品として全体は決してつまらないとか、浅いとかそういうことは一切なく、とても楽しめるし、考えさせられる作品でした。アフタートークショーも拝見したのですが、作家さん、演者さんの話だけではなく、演出家さんの話も伺ってみたいと感じた作品でした。